プライベートな時間は
前職の関係から、よくオペラ座やシャトレ劇場などへ演劇やバレエ、クラシック音楽のコンサートに足を運ぶ。詩を読むのも好きで、お気に入りは、ウォルト・ホイットマン(草の葉)や、シェイクスピア、ジャン・ジュネなど。自ら俳句も詠むこともある。部屋に飾られていた賞状は、日本の俳句コンクールに入賞した時のもの。フランス語で綴った詩を日本語の俳句に置き換えた香りをテーマにした素適な句だった。
好きは街は?と訪ねると、「バルセロナに恋をしています!」と即答。「バルセロナはアールヌーボーの時代から現在もヨーロッパのカルチャーの源とも言えるほど、多くの才能が溢れる街だと感じます。建築・料理・演劇など、実は世界に多くの影響を及ぼしているところだと思います。何度行っても飽きることがありません。是非みなさんにもおすすめしたいです。」
インテリアのスタイルは、ミニマル&コンテンポラリーが好み。ジャポニズムはそれらとの相性が良く、ほどよいミックスアレンジを楽しんでいるそう。サロンの壁に日本の掛け軸がさりげなく馴染んでいた。ひとつのスタイルだけでなく、自分流にミックスするのが面白いと言う。
インタビュー中も、美味しいカフェとプチフールでもてなしてくれた彼は、「私は食いしん坊だと思います」と語る。好きな食べものにもこだわりがたっぷり感じられ、話はつきることがなかった。好きなフルーツはフランボワーズ、バナナ、ランブータン。好きな魚は、サンピエール。野菜はフヌイユやタンポポの葉。お肉は全般に好きですが、お気に入りは、Moelle de osseuse 牛の骨髄。「骨の中身はフォアグラのように柔らかい口溶けで、とても美味しいです。」チーズは、モン・ドール。好きな料理は、フォアグラのポワレ。得意料理は鴨料理全般とのこと。
シリルおすすめのパリのアドレス
会話の中で次々とこだわりのアドレスが飛び出すシリル。お気に入りのブティックをいくつかご紹介すると。
マカロン: |
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「パリではラデュレが有名ですが、私のおすすめは、洗練された味わいのPIERRE HERMÉ。」 |
ショコラ: |
「優秀なショコラティエがパリにはたくさんありますが、JEAN-PAUL HÉVINがお気に入り。ここのガトーショコラ・フランボワーズは、一度お試しの価値ありですよ。」 |
ハーブティー: |
「Herboristerie de la place Clichyは、カモミールや、ユーカリなど、いろいろなハーブティが好みの量で購入できる、私のとっておきのアドレスです」 |
パフューマリー: |
「Etat Libre d'Orange という香水ブランドは、個性的で面白いラインナップ。最近特に、香水・キャンドルともに気に入っています。」 |
パリのお気に入りの場所は、モンマルトル近くのAbbesse界隈、Quais des Jemmapes、モンパルナス駅の上にあるパークアトランティック、サンジョルジュなど。
好きな季節は
秋から冬にかけて。冷たい空気で、天気の良い日や、雪が静かに降り積もる美しい情景が好きです。
ヴァカンス
旅行が好きで、一番最近は3回目のヴェニスへ行ってきた。「1週間ほど滞在、ゆっくり街を堪能でき、すばらしいところでした。その前のロシアのサンクトペテルブルグもとてもよかったです。」次のヴァカンスは、ブエノスアイレスを予定しているのだそう。
将来の夢
バルセロナに住みたい。そこでフランスのガストロノミーを扱うお店を開けたら最高ですね。いまはその夢の途上にいるように思います。
Art de vivreとは
「自分のできる限りを、美しさのために。」自分の暮らしに関わるすべてのものが、美への追求であると思う。
雑誌などメディアが次々と紹介するヘルスケアなどに惑わされず、好きなものに囲まれて生きることが、私にとってはストレスのない、心身ともに健康的な状態。その為の努力を日々重ねていきたいと思っています。
(プロフィールは取材時のもので、閲覧される時点で変更されている場合があります。)
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