parfum、bougieにまつわる話から、食やお花の話題、ブティック情報、フランス各地のイベント情報まで
パリから旬のエッセンスをお届けします。

右:店主のCorinne

右下:うっとりする香りの花びら入りの茶葉

左上:エントランスではたっぷりのお花がゲストを迎える
右上:たくさん並ぶキャニスターには豊富な種類の茶葉
右:毎朝手作りされるケーキ。



Rose Thé / ローズ テ
104, Avenue Ledru Rollin 75011 Paris
TEL 01 48 05 75 24

営業日 月~金 11h – 18h
土 14h30 – 19h00
Métro:M8 Ledru-Rollin

 
一面ガラス張りの正面から店内に入ると適度な間隔でテーブルが配置され、左側に並ぶ紅茶のキャ二スターが目に留まる。「お好きな席へどうぞ。よろしければ奥もご覧ください」と案内され、ケーキの並ぶワゴン前の通路を抜けると そこにはまるで誰かの家に招かれたかのような落ち着いた空間が広がっていた。このSalon de thé / サロン ド テ を経営するCorinne。ステキなデコレーションを施した、コージーな空間を作ることが夢だったという。店名Rose ThéのThéは「紅茶」、Roseは「バラの花と色のピンク」に由来する。花が大好きで隣でお花屋さんを営むパスカルとは開店当初から仲良くつきあっている。活気があるけれども騒がしいCaféや、気取り過ぎたSalon de thèとは一線を画す、静かにお茶を楽しめる、心地良い場所を提供したいという彼女の想いの実現されたお店。一杯のお茶でより長い時間くつろげるようにとの配慮から、隣のテーブルとの間隔もゆったりとっている。


Rose Thèでは常時、約40種類の紅茶が用意されている。飲んでみて気に入った茶葉を購入することもできるそうだ。茶葉は白、緑、赤、黒と各種そろえているが、フランス人に好まれるThé parfume(フレーバーティ)を多く扱う。定番のチョコレートケーキ、アップルクランブル、レモンタルトの他に季節ごとに用意されるホームメイドケーキは毎朝、Corinne自身が焼いている。ノエルの時期にはシナモンやへーゼルナッツ、アーモンドを使ったお菓子を作るそうだ。旬のフルーツ、野菜を仕入れるために頻繁にアリーグルのマルシェに通う。ミラベル、フランボワーズ、サクランボ、イチゴ、マンゴー、イチジク、マロン、クルミなど季節感いっぱいの素材をケーキにしているが、マルシェで新しいお菓子のインスピレーションを受けることも多いという。


お店のインテリア、カラー、家具、照明、カーテンなどはお母さまが担当。本人はごくナチュラルな暮らし方のセンスだというが、壁の色も明る過ぎずいい感じ。異なるデザインのテーブルやイス、テーブルごとに変えているクロスなど、全てがしっくりと調和して絶妙な雰囲気を創りあげ、実にハイセンスなコーディネイト。サービス、茶葉、毎朝手作りしているフレッシュなケーキなど、すべてのことに気を配っているが、最も大切にしているのはお客様を歓迎する気持ちと、心地良い空間を提供すること。春~夏は太陽の光がふりそそぎ明るい店内だが、冬にはグラスに水を入れフローティングキャンドルをテーブルに配置する。キャンドルの光がさらにゆったりした空気をかもしだす。


プライベートな時間はどう過ごす?
趣味のダンスに集中している時は、仕事や家庭の忙しさから解放されリラックスできる。 友達と会って話をするのも大切な時間。すっきりと気分転換したい時にはグリーンティにフレッシュミントを入れた特製のお茶を飲む。自転車や徒歩でパリの街を散策することもある。細い路地に入ると知らなかったお店との出会いや、サプライズがあるパリはやっぱり魅力的なところ。読書も好き。室内の香りで最近のお気に入りはフィギュとオレンジブロッサム。


好きな季節は春、冬が終わりだんだん暖かくなり、陽も長くなってくる頃が一番好き。花が開きはじめ、樹が芽吹き始めたりする自然の変化がみられる季節だから。景色が冬のダルな色から グリーン、赤など鮮やかにカラーが移り変わってゆく。

たくさんのお店が連なる賑やかなバスティーユの喧騒のすぐ近くとは思えないのんびりしたひとときを過ごすことができる落ち着いたサロン ド テ。ここに集まる人々同士が気軽に言葉を交わせるような雰囲気を大切に、地に足がしっかりとついたお店として育てていきたいという。

 
プライバシーポリシー