調香師を夢みて
子どもの頃から調香師になりたかったオリヴィア・ジャコベッティ。
10歳の時に観たYves Montandが世界的に有名な調香師を演じた映画「Le Sauvage」の舞台となった島、香水を作る作業場などをよく覚えているという。そして彼女は取り憑かれたように調香師になることを夢みるようになった。17歳のときAnnick Goutalに出会い、わずか数ヶ月後にはフランスの有数の香料会社Robertet/ロベルテ社のアシスタントパフューマーになった。メロディとハーモニーを夢見る前に、てなずけなければならない2000以上ものノートによって構成されるソルフェージュ。海のような忍耐を必要とするものだったが、香りへの愛は強く、他のことは何もしたくなかったそうだ。同時に、時代思潮の中で、常にトレンドに気を配ることも要求された。ロベルテ社で経験を積んだ7年間、彼女は時々グラース、しばしばパリで過ごした。彼女が最初に手がけた香水は、Le Petit Guerlain ベビー/キッズのためのオードトワレで、彼女が23歳の時、Jean-Paul Guerlainと共に調香したもの。
オリヴィアのクリエイションスタイル
その後、自らのプロジェクトをスタートし、市場にある香水はあまりにも抽象的過ぎることに気付いたという。彼女にとってのモダニティはどこか他のところにあった。イチジクの木、熱い砂、太陽に乾く麻を夢見る、そんなストーリーを伝えたかった。その瞬間をとり戻すため 感情、ビーチ、火、あるいは街を香水のフラコンに詰めるために。
Diptyque, l'Artisan parfumeur, Hermès, Mariage Frères, Philippe Starck, Andrée Putman, les Editions de Parfums Frédéric Malleと自由にクリエイションができる環境で作品を発表し、その才能を発揮した。2003年にlUNXが彼女の人生に入り込み、創作の大きな自由の約束、完全なカルトブランシュが与えられた。
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